ダイエットのコト

無理しない、我慢しない。40代からの“整えるダイエット習慣”

「ダイエットしたいけど、自分でどうしたらいいのか分からない」
そんなご相談をよくいただきます。実は、多くの方が気づかないうちに“太りやすい環境”を日常の中でつくってしまっていることがあります。食事、運動、睡眠、入浴――そのどれもが、ほんの少しの意識で体を変えるきっかけになるのです。今回は、意識するだけでも変化が出る5つのポイントについてお話しします。

まず一番多いのは「食べる量が多い」というケースです。ダイエットの基本は、カロリー摂取量が消費量を上回ると太る、という単純な法則です。食べ過ぎているつもりがなくても、毎日の小さな積み重ねが体重増加に繋がっていることも。まずは自分の食事量を“見える化”してみましょう。アプリやメモで摂取カロリーを記録するだけでも、食への意識が大きく変わります。

次に多いのが「朝食を抜いている」パターンです。カロリーを抑えたつもりが、実は逆効果。朝食を抜くことでエネルギー不足となり、筋肉が分解されやすくなってしまいます。筋肉が減ると基礎代謝が下がり、太りやすい体に。さらに空腹時間が長くなることで、昼食後に血糖値が急上昇し、脂肪が蓄積されやすくなります。忙しい朝でも、バナナやヨーグルトなど軽いもので構いません。体を「動かすモード」に切り替えることが大切です。

また、運動不足も大きな要因です。運動をしない日が続くと、筋肉量が減って基礎代謝が下がり、身体の冷えやすさにもつながります。ハードな運動でなくても大丈夫。エスカレーターを階段に変えたり、通勤で一駅分歩いてみたり。日常の中に少しずつ動きを取り入れるだけで、身体のエネルギー循環は確実に変わっていきます。

意外と見落とされがちなのが、睡眠です。睡眠不足になると、食欲を増やすホルモン「グレリン」が増え、食欲を抑える「レプチン」が減ります。その結果、食べすぎてしまったり、甘いものが無性に欲しくなったり。しっかり眠ることは、ダイエットの大切な土台です。寝る前のスマホを控え、7時間前後の睡眠をとることで、ホルモンバランスと代謝が整います。

そして、もうひとつ大事なのが“お風呂”。シャワーだけで済ませる日が続くと、体の深部が冷え、血流が滞り、代謝も落ちてしまいます。湯船にしっかり浸かることで体温が上がり、代謝アップにつながるほか、睡眠の質も高まります。好きな香りの入浴剤を使ってリラックスするのもおすすめです。自律神経が整い、心身ともに軽くなります。

このように、特別なことをしなくても、日常のちょっとした意識で身体は変わっていきます。食べ方、眠り方、動き方、そして温め方。どれも「整える」ことが目的です。40代以降のダイエットは、我慢や制限ではなく、身体のリズムを取り戻すことが何より大切。痩せることよりも“巡る身体”をつくること。その積み重ねが、結果として理想の体型と軽やかな心をもたらしてくれます。

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